北千住〜箱根の移動の全てで社畜を煽ってやろうとしていた記事は↓からどうぞ
ストレスを抱え込んで箱根へと乗り込んだわけだが、さてどこに行くべきだろうか。
東京メトロの千代田線・北千住駅からどんぶらこと2時間揺られてやってきたのは、箱根の玄関口である箱根湯本駅。ここから温泉へ入りに行く。
ただ、箱根湯本駅周辺だけでも日帰り・宿泊温泉施設は星の数多あるわけで、どこに行けばいいかわからない。駅の外をチラ見するとバス停には大量の人・人・人。なんだか駅から移動するのも面倒に思い始めた。
動きたくない。ただ、温泉は入りたい。どうも両立しなさそうな気もするが、あるんだな日帰り温泉施設が。
そんな自分にぴったりな「箱根湯寮」について少しまとめていこう。
箱根湯寮はまたあそこが運営する
箱根湯寮は2013年に開業した日帰り温泉施設。2023年で10周年を迎えている。
箱根湯寮が出来る以前は「箱根ベゴニア園」という植物園があり、閉園後の跡地に建てられた。
さて、そんな箱根湯寮は一体どこが運営しているのか。
箱根まで自分を連れてきたロマンスカーや箱根湯本駅から伸びる登山電車にケーブルカー、大涌谷といった有名観光スポットまでカバーするロープウェイ、そして芦ノ湖の遊覧船である箱根海賊船という一連のコースを全て小田急電鉄が中心の小田急グループが手掛けている。
そして、今回の記事でまとめる日帰り温泉施設「箱根湯寮」もまた小田急グループの一員である小田急リゾーツが手掛けている。もう、箱根一帯が小田急の手中にあると言ってもいい…のか?
とにかく、この箱根湯寮は小田急グループということもあってか、鉄道の小田急線との連携もあり、周囲の日帰り温泉施設より利用がしやすい印象だ。
場所が駅から近い
箱根湯寮は箱根湯本駅から非常に近い場所にある。
とは言ってもそれは地図上の話、その道程は非常に急勾配な道を歩いていく必要がある。歩いていくには厳しい。
ただ、そんな急勾配な道をカバーしてくれる無料の送迎バスが20分〜15分に1本というペースで運行されている。
また送迎バスの乗り場も駅から非常に近い。
箱根湯本駅の改札を出て、まっすぐに進んだところにある出口を出て、そのまま真っ直ぐエスカレーターを降りて、ロータリーへ出ると大きな看板の真横に乗車口がある。予め情報を頭に入れておけば迷う方が難しいレベルである。
バスに乗ってしまえば箱根湯寮の入口横まで乗り付けてくれるから便利なものだ。
もちろん車でもアクセスは可能だ。箱根湯寮近くには駐車場が用意されていて、92台が駐車可能となっている。
そこまで高いわけでもない
値段についてもチェックしよう。
中学生以上の大人の料金は平日だと1700円、土休日は2000円。そして小学生は1000円という値段設定だ。小学生以下は大浴場を利用できないという条件があるが、都内のスーパー銭湯だと2500円もする場所もあるので、この値段設定なら家族連れにも向いているような気がする。
また貸切露天風呂もあったりする。最大で4名まで利用できる部屋もあるのでカップルや家族連れにも向いている。まぁ、独り身の自分には関係ない話だが。
風呂に入るなら必要な道具としてタオルが挙げられる。箱根湯寮では残念ながらタオルの貸出をしていない。フェイスタオルは300円、バスタオルは500円という値段で購入する必要がある。土休日で全て購入となれば2800円。結構な痛手である。
そんなタオル問題を解消してくれるのが小田急電鉄が開発・運営するMaasの1つ「Emot」だ。
maasとは?
地域住民や旅行者一人一人のトリップ単位での移動ニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービス
国土交通省・-日本版Maasの推進-より引用
Emotを利用したほうが良い!気がする。
前回のロマンスカーの乗車記でもちょろっと紹介したサービス「Emot」
このサービスでは箱根までのロマンスカーの特急券をオンライン上で購入できたり、箱根エリアのフリーパスをデジタルで購入することも出来る。iPhoneを始めとするiOS・Androidのアプリやスマホのブラウザを介して利用できる。
そんなEmot、お得なチケットという内容で箱根湯寮のレンタルタオルがセットになったものがEmot内で発売されている。
内容として、箱根湯寮の入浴券と前述のタオルのレンタルがセットになって、大人・平日だと1700円、土休日は2000円である。
そう。入浴券のみの値段と一緒なのである。タオルのレンタルがセットになっているので明らかに荷物は減って、こちらがオトクである。
また、Emot内では箱根湯寮の食事処で利用できる食事券がセットになったものもある。
箱根湯寮では施設内に入る際に決済することになる。現金はもちろん、クレジットカードやPayPayを始めとする電子マネー決済が可能だ。
ただし、会計が3箇所しか無いので入場まで待つことがある。その際には前述のEmotを使って予め購入することをしておきたいところだ。そうすることで、他の会計をしている人を出し抜くことも出来るし、お得だ。(なんか小田急の回し者みたいな文章になったな…)
温泉について
源泉名は塔之沢温泉。箱根湯寮のイメージに「古民家風の里山温泉」がある。
そのテーマに沿ってか、入口から木々に囲まれた道が出来ていて、秘境感を演出している。また、大浴場も木々に囲まれていて秋口になれば紅葉も見れるというのだ。
残念ながら、残念ながらというと語弊があるが女湯については存じ上げていないので今回は男湯についてまとめたい。
内湯は2種類のジェットバスで構成されていて、木柱で出来た空間の中で入る温泉を楽しむ事ができる。
また、外湯は大きめの岩風呂を基調とし、小さめの岩風呂が1つ、そして山々に並ぶ木々を見ることが出来る見晴湯、そして信楽風呂という壺風呂で構成されている。
山の中にある温泉ということもあって、雑音が非常に少ないのが印象的だ。静かになればなるほど木の葉の揺れる音が湯の上で跳ね返る。そして、近くを走る登山電車の走行音もたまに聞こえることもあって趣がある。
サウナ
大浴場・外湯の後方にサウナが用意されている。
ここ最近のサウナブームもあってか、自分が行った際には一人の男性がサウナハットを被っていた。
温度は自分が見た限りだと90度を基準に保っている。ただ、入口付近はどうしても温度が下がり気味なのは注意したいところ。
また、一定の時間でサウナ内のマットを交換するタイミングがあり、一度退出する必要が生じる。そうならないためにも、サウナ入口付近に次のマット交換の時刻が掲出されているので、ぜひチェックしてみてほしい。
サウナといえば、ロウリュ。ここ箱根湯寮もまたロウリュ(ホームページ上ではロウリュウ表記)が行われている。
熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させることにより、体感温度を上げて発汗作用を促進する効果がある
Wikipediaより引用
実施時間は平日だと11:30・13:30・15:30・17:30となっている。土休日は11:30〜19:30の間で1時間ごと。当日の状況によっては変更になる場合も考えられるので、事前にチェックしたいところだ。
一度体験したが、サウナ石に水が落とされた瞬間までは何の問題もない。ただ、そこからタオルを使って温度を高められたり、熱風を直に浴びせられると、身体にビジビジと亀裂が走るような痛みと急激な発汗が起こる。自分は終わった瞬間に飛び出してしまった。疲労回復にも良いというが無理は禁物だ。自分の身体と相談してロウリュを楽しもう。
水風呂も当然完備されている。
水風呂の温度は今回では15度程度。夏場だと20度近く行く場合があるようだが、冬場だと10度以下になることもあるので、要注意だ。
外気浴をするための休憩スペースは少なめ。大きめの1人用椅子が確認できた範囲で2席用意されていて、ベンチも2つほど用意されている。
混雑具合
平日の場合だとそこまで心配する必要は無いような気もするが、学生達が長期休暇の時期となれば混むという口コミもあるので見極めたいところだ。
また、外国人観光客の姿もちらほらと見受けられる。スタッフの人も流暢な英語で説明をしていたので、利用する観光客の数は多いほうだろう。
食事処
食事処では「囲炉裏茶寮 八里」という店舗名で営業しており、囲炉裏料理を楽しめる。
お値段は、まぁ日帰り温泉施設の値段だなぁ。という印象。
Emot内で発売されている食事券がセットになった入浴券を利用する場合は、店舗側が指定した料理の中から選ぶことになる。
カツ丼や海鮮丼といった内容から選ぶことができるが、時期によっては提供メニューが異なる場合もあるのでご自身で確認・問い合わせしてほしい。
ぜひ行ってみて欲しい
普通にいい所だと私は思う。
温泉は落ち着いた雰囲気の中で入ることも出来るし、サウナはそこまで暑くはない90度という設定。加えて、食事も出来るという日帰り温泉施設としては完璧な布陣に思える。
ちなみに、湯上り後の休憩スペースは異常なまでに整備されていて、眠り処という暗所があったり、名作のマンガが用意されていたりするので注目して欲しい。
また、個人的に自動販売機の値段が通常の市販料金と変わらないことも良かった。ペプシの350ml缶が140円と温泉施設・観光地でありがちな高額設定という訳でもない。地味なところではあるが、良い点だと思う。
帰りのロマンスカーに合わせてバスに乗り込むこともできるので、駅に近い温泉施設のメリットを最大限に傍受出来る。
もちろん箱根湯寮以外にも素晴らしい温泉施設は存在する。あなたの日帰り旅行の選択肢の1つに加えてみてほしい。もし、参考になる内容であったなら嬉しい話だ。