カメラを買ったので、どこか撮影に行きたい。東京の昼間は撮って歩いたので、今度は夕焼け・夜景を撮ってみたい。
なら折角だから人気の観光地に行こうか。東京タワーに東京スカイツリー、新宿の都庁前や浅草の浅草寺、更には六本木ヒルズ・・・。東京の夜景となればワラワラで候補が湧いて出てくる。そこで写真を撮って記事にするのも良し。
ただ、ごちゃごちゃとしたところは苦手だ。人の多いところは避けていきたい。
はてさてどうしたものか。と、Googleマップをズームアウト・ズームインしていると東京湾の中心に注目が行った。それは東京ゲートブリッジだった。
目次
東京ゲートブリッジってなんだい?
東京駅から南側に位置する場所に東京湾の上を横へ伸びる線。これが東京ゲートブリッジだ。
東京ゲートブリッジ完成以前、東京湾周辺・湾岸エリアは交通量が多く、交通渋滞が問題視されてきた。また、東京湾周辺は日本国内で重要な物流拠点の1つであり、貨物の取扱も多く、物流の効率化が求められていた。
東京湾周辺の迂回ルートを確保するため、2002年に建設を開始。2012年2月に約10年の歳月を掛けて「東京ゲートブリッジ」が開通した。東京ゲートブリッジはいわゆる「バイパス道路」としての機能を持っている。
そんな東京ゲートブリッジの上を走ると東京中心部を一望できるような位置にあるため、素晴らしい景色が見れるそうだ。
良いなぁ。僕も綺麗な東京を、夕焼けに染まった東京を見たいなぁ。でも、車を持ってないから行けないよなぁ。
と思っていると、Google先生はこんな表示を見せてきた。
なんと、東京ゲートブリッジ内に徒歩で入ることができるというのだ。
なら、行くしかないよねぇ!ということで、早速1月26日に行ってみることにした。
東京ゲートブリッジの最寄り駅から行こう
東京ゲートブリッジから一番近い駅はJR京葉線・東京メトロ有楽町線・りんかい線の駅である「新木場駅」となる。
新木場駅から千葉方面へ進めば東京ディズニーリゾートがあるからからか駅構内は人でごった返していた。しかし、改札を出て駅のロータリーに出ると人はまばら。それもそのはず、駅周辺は倉庫やオフィスビルが集まるエリアとなっていて、あまり人が集まるような場所ではない。日曜日ということも相まって喧騒とは無縁の空気が広がる。
さて、新木場駅から東京ゲートブリッジまでどのようにして行くのか。方法は2つある。
1つ目は新木場駅から都営バスに乗り込み、東京ゲートブリッジ近くにある「若洲海浜公園」まで向かうという方法だ。所要時間は12分ほど。
ただ、運転本数が日中帯だと1時間に1本ないし2本という少なさで、アクセスしやすいか?というとそうではない。実際、到着した15時台には15時12分と15時45分の2本だけだった。
そして2つ目はレンタサイクルを使うという方法だ。今回はこちらの方法を使って向かうことにした。
レンタサイクルを借りる
東京都内ではレンタサイクルを取り扱うサービスは複数存在するが、新木場駅周辺ではNTTドコモの「バイクシェア」が利用できる。
駅前にレンタサイクルが設置されているようなので、行ってみよう。
写真に写っている全てがレンタサイクルだ。こんなに必要なのか?と思うが、これが平日になると結構な台数が利用されるそうだ。
利用料金は30分で165円。都営バスだと片道・210円なので安くは感じる。
自転車の鍵部分にはQRコードが設置されていて、これをスマホアプリを使って解錠する。スマホ上で操作すると利用開始、利用料金が加算される。
ということで、これが今回の相棒だ。電動アシストはフル充電状態。早速、東京ゲートブリッジへ行こう!
緑道公園でサイクリングをする
ストレートに東京ゲートブリッジへ行っても良いのだけども、少し寄り道をして向かってみよう。
新木場駅前の通りを走って5分ほど葛西臨海公園方面へ走っていく。すると近くには東京メトロの総合研修訓練センターがあった。遠くから電車のモーター音が聞こえてきた。
そして、すぐそばには「新木場緑道公園」という標識。荒川沿いにある緑道公園。海を眺めながら徒歩やサイクリングが楽しめる。ただ、日曜日の昼15時。人気は少なかった。
海辺の方に注目すると京葉線の橋が見える。右手には葛西臨海公園にある観覧車も見える。
自転車に乗り込んでスイスイと緑道を進むとビル群が見えてきた。
向こう側に見えるのは東京ディズニーリゾート。ディズニーランドやシーを囲うようにホテルが並ぶ。そのホテルの向こうには夢の国と言う名の資本主義の塊がある。
更に進んでいくと今度は電車が現れた。1両だけが置かれている。灰色の線が車両に入っているので日比谷線内を走っていた車両だと思われる。
そして、近くには東京メトロ線内を走る車両が停車している。
東京メトロの新木場車両基地を通り過ぎると一気に開ける。そこにはヘリコプターが。ここは東京ヘリポート。公共機関・東京都内にあるマスコミ各社の報道ヘリや遊覧飛行・チャーター便のヘリコプターが発着するそうだ。
ヘリコプターの発着を見れるようにか、こんなベンチも。
緑道公園の端に到着。一隻の船がゆっくりと水の上を跳ねながら進んでいく。
後ろを振り向けば富士山も見える。素晴らしい快晴だ。
と思っていると、上からバリバリとした音が聞こえてきた。東京ヘリポートに到着する寸前のヘリコプターだ。
コンビニに寄る
若洲橋を超えて、行くとコンビニが見えてきた。色からしてファミリーマートだ。少し小腹が空いたので、ファミチキでも食べようか。
と思って近づくと、「PORT STORE(ポートストア)」と書かれている。でも、カラーリングはファミリーマートと同じ。
店内へ入ると至る所にファミリーマートのプライベートブランドの商品が並ぶ。そして、ファミチキも当然のように売っているし、ファミペイアプリも利用できる。なんだか変な空間だ。
ここは東京港湾福利厚生協会と横浜港湾福利厚生協会という2つの社団法人が港で働く労働者の皆さんに福利厚生という目的で敷地内にコンビニを設置。都から依頼・営業許可を受けて出店しているそうだ。協会が非営利団体ということもあり「ファミリーマート」という看板を付けていない。そういうこともあって「PORT STORE」となっている。
ファミリーマート以外にもローソンとも提携しており、以前はサンクスとも提携していたが、全てファミリーマートに転換。
PORT STOREという名前だが、中身はファミリーマートと何も変わらない。
東京ゲートブリッジへ入るっ
ポートストアから自転車を進めていく。
近くにはゴルフ場があり、ボールと車が接触しないよう道路上にはネットが張られているのも特徴的だ。
走って5分ほど。若洲海浜公園を通り、見えてきたのは東京ゲートブリッジへ繋がるタワーだ。
タワー内部に東京ゲートブリッジの歩道へ繋がるエレベーターと階段がある。営業時間は10時から17時・最終入場は16時30分まで。
タワー下付近も歩道が整備されていて、東京ゲートブリッジを一望できる。海釣り施設があり、釣りを楽しむ人でいっぱい。
さて、いよいよ東京ゲートブリッジへ行こう。タワー入口付近に警備員さんがいた。「反対側には出られませんのでご注意ください」と注意された。
東京ゲートブリッジの反対側にも同じようなタワーがあるが、そこは関係者以外立ち入り禁止となっている。そのため、もう一度同じタワーに戻ってくる必要がある。
タワーは9階建て。8階には東京ゲートブリッジ内の歩道へ向かう連絡口、9階には展望ホールがある。
9階の展望ホールは全面ガラス張りとなっている。見える建物についての説明が貼られているが、ガラスは少々汚れているので見辛い部分がある。
東京ゲートブリッジの歩道へ出てみることに。東京ゲートブリッジへ向かう道中の案内表示板には「強風」という表示があった。実際に真正面から強い風がぶつかってくる。
歩道の右手に注目する。太平洋セメントの工場が見える。
反対側、千葉県の房総半島の方面を見てみる。大型船が海上にいくつか点在している。
真正面に太陽が待ち構えているので、カメラの設定を色々とイジってみて橋と夕焼けを撮ってみる。
おぉおおおおおおお!これは夕焼けが凄いのか、撮った自分が凄いのか、それともカメラが凄いのか。うん、多分夕焼けとカメラが凄いんでしょうなぁ。
東京ゲートブリッジの構造は外から見ていると恐竜が向かい合っているように見えるとか、見えないとか。その恐竜と思える部分に近づいていく。
下から覗き込むと簡単にポキっと折れてしまいそうに見える。でも、風がビュービューと吹いているが一切びくともしない。技術って凄いなぁと風に煽られながら思う。
やっと中間地点。ここまで800m歩いた。もう反対側へ歩いていくのも800m。
中間地点から見える景色はタワーからの景色とは少し違った。方面としてはお台場・フジテレビなどがある方を見ていると埋立地をはっきりと捉えることができた。
羽田空港が近くにあることから、飛行機が何本か上空を行き交う。手を伸ばせば届きそうな気もした。
帰る
流石に反対側に行くのは難しい。出入り口が封鎖され、東京ゲートブリッジを出られなくなるのは記事としては面白いかもしれないが、人生としては非常にまずいので、ここでUターンすることに。
時間としては16時40分。あと20分で閉鎖。もう一度、太陽の方へ注目すると、ゆっくりと地面に向かって降りていくのが分かった。ああ、綺麗だなぁ。と陳腐な感想しか思いつかない。
夕陽に照らされた若洲海浜公園を見てみる。下では海釣りに集中している人たちが橙色に染まる。
沈む夕陽を見届けたいが、ここは潔く立ち去ろう。
海辺から見る夕陽ってなんか良いよね
タワーを降りて、もう一度東京ゲートブリッジを眺める。夕陽が姿を消そうかというところ。
東京のビル群も橙色に染まっている。もう少しで日曜日が終わる。
というわけで、東京ゲートブリッジから夕陽を見るために徒歩で向かった。という記事であった。
もし、冬場に向かわれるのなら防寒具の用意をおすすめしたい。普通に寒風に晒されて手が悴んでしまうので、手袋はあったほうが良さそうだ。
日曜日ということもあって、若洲海浜公園には家族連れが多く見られた。また、外国人観光客も結構いる。なぜ、東京都心ではなくこんな外れの方にまで来ているのかは不明である。
7月から9月では20時まで開いているそうだ。もし、夜景が見たいというのなら夏に行くというのも一つの手だろう。
東京の真ん中から見る夕焼けも良いが、一歩外れて俯瞰に見る夕焼けもまた良いものだ。
あと、猫もいた。かわいいよね。