ゴールデンウイーーーーーークがやってきた。
今年は4月25日から長い人だと5月の6日まで休みだ!という人もいるそうだ。
働けってんだよな。
そんなゴールデンウィークだが、私も少しばかり先行して4連休を手に入れることができた。
その中の3日間を使って、東京から名古屋へ行ってみようということにした。更に道中では東海道新幹線だとスルーしがちな静岡県内も見て回ってみよう。なので今回から東京→名古屋間での模様を何本か連続でお送りしたい。
さて、そんな東京→静岡→名古屋間の旅行なのだが、一発目の移動手段はというと、
東京駅を始発とする「特急踊り子」だ。
この特急踊り子は歴史ある特急列車であるものの、最新技術の結集である東海道新幹線、更には踊り子号の最上級バージョンであるサフィール踊り子との競争に晒され続けている。そんな中で「今現在の踊り子はどうなっているのか?」「静岡方面へ移動する選択肢として有力なのだろうか?」という何だかマニアック的ニッチ的な視点で踊り子号を楽しんでみよう。
目次
東京から静岡へ行くとしたならば・・・
東京から静岡へ行く方法。もう言うまでもなく「東海道新幹線」が1位となるはずだ。というか、それ以外に選択肢が存在しないようにさえ思える。
ただ、今回の記事でそれを行使してしまうと非常に味気ないものになってしまう。普通の東海道新幹線を使って旅行するだけの記事だ。それだけは避けたい。
そうは言っても東海道新幹線以外に選択肢がないもんなぁ・・・と東京駅の時刻表を飛んで飛んで飛んで回って回って見ていたならば、JR東海道線の品川・横浜方面の時刻表内に「特急踊り子」という文字を見つけた。
自分はこの「踊り子」に何度か乗ったことがある。
以前に公開した「メトロはこね」と「箱根の温泉は『 箱根湯寮』で十分」という記事で箱根を訪れた帰りにも乗車して、小田原から東京へ帰還したこともある。
踊り子というのは、基本的に東海道線をなぞり熱海へ向かう。そしてそこから更に進んで伊豆急行線の伊豆急下田駅を目指すのが定番だ。
ただ、今回見つけた踊り子号は12時丁度に東京駅を出発するもので、なんと行先が「2つ」だ。

1つは踊り子号が普段から向かう「伊豆急下田駅」、そして2つ目に「修善寺」という駅が表示されている。
修善寺というのは一体どこなんだろうか。静岡県の三島駅からギュインと弧を描いて、伊豆半島のド真ん中に侵入するような線路・伊豆箱根鉄道駿豆線の終着駅・修善寺駅を指している。
踊り子が伊豆もしくは修善寺方面へ向かうのは知っていたが、途中の熱海駅まで連結して走っているとは個人的に知らなかった。
そして、この行先を見てピンときた。
「踊り子って静岡方面の移動に向いてんじゃね?」ということに。
修善寺行きの踊り子は熱海の壁を超える
では早速、特急踊り子の停車駅をチェックしていこう。

特急踊り子の伊豆・修善寺方面共に東京駅を始発駅とし、品川・川崎・横浜・大船と東海道本線の主要駅を順に停車していき、観光地である小田原や温泉地として名高い湯河原・熱海へ停車していく。今回は紹介しないが、一部の時間帯では池袋・新宿・渋谷・武蔵小杉と副都心側から発車する踊り子号も存在する。
では今回乗車する踊り子号はというと、東京駅を12時に出発し熱海へ。そして熱海駅で伊豆方面の列車と修繕寺方面の特急列車はお別れし、修繕寺方面の特急はそのまま静岡県内へ突入。
JR東日本とJR東海の境目である函南駅をもスルーし、東海道新幹線が停車する三島駅を経由して、伊豆箱根鉄道駿豆線へ進入し終点の修善寺へ到着する。
今回はその修繕寺方面に注目だ。
最終的に名古屋方面へ向かいたい自分にとって「三島駅」へ向かってくれる特急列車というのは非常に有り難い存在だ。
それは一体何故か?理由として「東海道線にある熱海の壁」を超えられるからだ。
いや、すいません・・・別に熱海の壁と当たり前のように言いましたが、これは自分が考えたものなので、適当にふーんぐらいで見ておいてください。
東京駅から海辺に沿って走る東海道は品川・川崎・横浜・大船・藤沢と主要駅を通っていき、最終的には小田原だ熱海だと湘南地域の端まで向かっていく。
しかし東海道線は日中帯に目を向けると特急踊り子も普通列車も大半が熱海より先に向かってはくれない。熱海駅で静岡方面の普通列車に乗り換える必要がある。熱海の壁はまぁ新幹線を使わないで静岡に行きたい旅行者、特に青春18きっぷユーザーを苦しめてきた。
そんな壁をホホイのホイと簡単に超えてしまうのが修善寺方面へ向かう踊り子ということだ。
えぇ!最高じゃん!という思いと共に私は東京から三島間をこの踊り子へ託すことに決めた。
踊り子と新幹線を比べてみる
特急踊り子の特急券はJRの指定席券売機、みどりの窓口、インターネット予約するならJR東日本が運営する「えきねっと」を利用する必要がある。
「えぇ〜じゃあ、みどりの窓口で良いよ!」と思ったそこのあんた!
そんな「えきねっと」ではチケットレスサービスを展開していて、特急踊り子の特急券をチケットレスサービスで予約すると、なんと35%もの割引が適用されてしまうというのだ!すごいよねぇ!

ただ35%だ!と言われたとて、値段がはっきりしないと安いんだか高いんだかはっきりしない。
ということで、今回乗車したい区間は東京→三島間。同じく東京→三島間を走行し停車する東海道新幹線と比べていこう。
東京→三島の乗車券は2310円。そこから特急や新幹線に乗車する場合には特急券が必要となる。
まず踊り子号の場合、通常の特急料金だと指定席で「1580円」だ。もし、チケットレスサービスを利用した場合には一気に値段が下がり460円も安い「1020円」になってしまう。東京→三島の乗車券との合計金額は「3330円」だ。
どういう値段設定してんの?と思わずにはいられない。

では東海道新幹線と比較しよう。
東京→三島間を指定席で利用した場合には「2090円」、自由席となれば「1760円」だ。乗車券と自由席の合計だと「4070円」となる。踊り子号の料金が圧倒的に安い。シンジラレナーイほどに安い。

しかし、この料金は時間を買うために必要なものであることを認識する必要がある。
東京→三島間を踊り子号で乗車した場合には1時間38分で到着するのに対し、

東海道新幹線だと「のぞみ」との通過待ちがあったりするため乗車する列車によって時間がことなるが約50分程度。その差は48分近く。この時間があれば、目的地に到着した後に食事や休憩もできてしまう。この点を見れば、東海道新幹線はコスパもタイパ共に圧倒的に思える。

ただ、東海道新幹線は東京・品川と停車した後に新横浜・小田原・熱海と停車する。踊り子号は従来の東海道線の主要駅に停車することを考慮すれば、在来線での乗り換えが比較的に簡単というメリットがある。
まぁ、ここまでウダウダ言いながらも踊り子号の方が安いし、長い時間移動することで旅行の内容が濃くなるはずだ。
予約してみようとすると
では、えきねっとで予約していこう。今回は「えきねっと チケットレスアプリ」を使用した。
「えきねっと」で乗車駅を東京、降車駅を三島に指定して検索。

すると12時丁度発の特急踊り子が表示された。伊豆方面と修善寺方面に間違いがないかを確認しながら、ボタンを押下。

ボタンを押すと画面が遷移、チケレス割引35%と通常チケレス割引(100円引き)の料金が表示されている。

ここで通常のえきねっとであれば、ここから更に座席指定することが可能。なのだが、修善寺方面の踊り子号については座席指定ができないことになっているそうだ。

うーん。これはいかに。
先ほど紹介したチケットレス割引35%の料金表内には注意書きが下部に書かれている。
修善寺方面の「東京・品川・川崎・横浜~三島・伊豆箱根鉄道線内踊り子停車各駅」は、「えきねっと特典」及び「シートマップ」利用の対象外となります
と確かに書かれている。この注意書きを受け入れるのであれば、上部にある「おまかせで座席を指定」を選べば購入できるようになる。
まぁ400円近く安くなるし、その分を座席していできないという代償を追ったということで・・・まぁまぁしょうがないのかなぁ・・・と諦める。でも、座席指定したいなぁ・・・まぁまぁまぁしょうがないか!
じゃあ、乗ってみよう
大都会・東京駅。

発車時刻は12時。当日は平日だったがゴールデンウィークを目前に控え、少し人々に余裕を感じられる。
近くにあるKITTEの屋上から東京駅を眺めていると山手線・京浜東北線の列車が短い間隔でホームへ滑り込んでいく。その近くでは東海道新幹線も同じように短い間隔でホームへ滑り込んでいく。高速鉄道なのに変な話だ。

特急踊り子が発車する東京駅のホームは9・10番線。案内にしっかりと踊り子号と書かれている。

ホームに上がると発車案内板には修善寺の表示が。

すでに特急踊り子の車両が路線上にいた。伊豆方面へ向かう車両に今から乗りたがっている人たちでホームが混み合っていた。

座席について
今回乗車する特急踊り子は、全席指定席だ。自由席はない。
車両は前から1〜9号車までが伊豆方面、10〜14号車が修善寺方面となっている。4号車についてはグリーン車となり、修善寺方面の車両にはグリーン車が用意されていない。
では、ここから車両のご紹介!と行きたいところだが少し寄り道をしてみる。
インターネットで予約をした際に座席指定が不可能だったのは記憶に新しい。自分が今回座る席は10号車11Aだが、座席周辺はどのような混雑ぶりとなっているのだろうか?ホーム上に設置されている指定席券売機で空席をチェックしてやろう。

空席が偏りすぎているぉっ!
これは一体どうしたもんか。明らかに進行方向左手の座席に集中している。逆に右手の方には全く人がいない。
それに自分の座る11Aの隣が埋まっている。うーん?周囲が空席だらけでありながら、自分の隣に敢えて陣取った理由がわからない。もしくは自分と同じように「えきねっと」のチケットレスサービスを利用したら自動で隣になってしまったのだろうか?
とにかく、隣に人が来ることは確定のようだ・・・
車内へ
車内に入り込むとそれなりに人が乗っていた。更に外国人観光客が多い印象だった。みんな日本にやってきて東京という大都市から熱海・伊豆方面へ向かおうとしているのだろうか。
自分の座席に到着。特急踊り子の座席上部にはランプが設置されている。ランプの色は3種類。赤色は空席、黄色はこの後に到着する駅から予約されている席、緑色は座席がすでに予約されている席ということ。

11Aの席はもちろん緑色が点灯。そして11Bにも緑色。見ず知らずの者を待ちながら、東京駅のホームを眺める。
12時 東京駅出発
東京駅12時丁度に扉が閉まった。ゆっくりと9・10番線から特急踊り子が発車していく。平日ということもあり、ホーム上はガラリとした印象を受けるが数日後に控えているゴールデンウィークとなれば歩くのもやっとという状態になるはずだ。
途中で東海道新幹線と並走。ここまではなんとか力負けはしていないようだ。

さて、隣の11Bに人が来るだろうとドギマギし続けて数分。隣にやってくるはずの人が「来なかった」
これは次の品川駅から乗車してくるのだろうか。正直、隣に人がやってくるとわかっていながらだと気持ちがソワソワする。
ちなみに東海道新幹線は12時27分の後に「こだま725号」が出発する。
品川駅
品川駅に特急踊り子が滑り込む。ホーム上はそれほど人がいないように思える。

今回の「特急踊り子」内でのお供は「スターバックス」である。

ドリンクはスイートミルクコーヒー、

スイートミルクコーヒーは最近になって定番化(レギュラーメニュー)となった。グラスの上部にはコーヒー、下部にはミルクそして甘いシロップが沈殿していて、混ぜるとコーヒー牛乳いやそれ以上に甘いコーヒー牛乳を楽しむ事ができる。
フードはあらびきソーセージパイだ。

続いてソーセージパイ。サクサクとした食感の生地であらびきソーセージを包んだパイ。店内でトースターで温めてもらったことで、サクサク感が更に強まって非常に美味である。
さて、お値段。スイートミルクコーヒーはグランデサイズ(通常のトールサイズより1つ上)で560円。あらびきソーセージは360円。
合計で920円・・・
高いね!!
川崎駅
川崎駅到着前に多摩川を超えていく。

3月下旬頃に東京から江の島をレンタサイクルで移動するということをしたのだが、
ちなみにレンタサイクルで移動した際には1時間以上も掛かったというのに特急踊り子はなんとたった15分程度で軽々と多摩川を超えてしまった。いやはや鉄道というのはすごい・・・
東京・品川と停車し、続いての停車駅は川崎駅。川崎駅では「踊り子」については停車駅となっているが、全席がグリーン車扱いというプレミアム特急「サフィール踊り子」については通過となっている。
川崎駅のホームは混雑しているかなぁという印象を受けたが、乗車する人はあまりいない。踊り子が川崎に停車するのも主要駅のひとつなのだろうが、みんな次の普通列車を待っているだけだ。ただ、これもまたゴールデンウィークとなれば話は別になるだろう。

横浜駅
横浜駅に近づいてくると一度は消えかかった摩天楼がまたもや息を吹き返したかのように天へ伸び始めているのが見える。横浜駅前では赤い電車が多くの人を乗せてひとっ飛びしていた。

神奈川の港町・横浜駅へ滑り込む。

時間にして12時24分。東京駅を発車して24分で到着。さすが!特急踊り子!と褒め称えたいところだが、通常の東海道線であれば28分とあまり差が無いことに気づいてしまった。
横浜駅のホームには品川・川崎よりも多くの人が待っていた。その中でも外国人観光客の人たちの姿が多い。みんな横浜で観光して、熱海や伊豆さらには三島へと向かうのだろうか?
さて、後を追いかけてくる東海道新幹線は未だに東京駅にステイしたまま。このまま20分以上の差を埋めきることができるのだろうか?

大船駅
横浜駅を出発し、東海道線を特急踊り子がなぞっていく。

湘南地域の玄関口となる大船駅へ到着。

ここもまた鎌倉観光のスタート地点でもあるため停車をするのだろう。
しかし、乗車人数はそこまで。逆に1人ここで下車。東海道線や横須賀線に連結されている普通グリーン車を使えばいいのにと思ったが、まぁグリーン車も混雑して座れないときもあるから「そういう使い方もあるか・・・」と受け止めた。
小田原駅
大船駅を出発すると鎌倉車両センターの横をすり抜ける。E259系が出番を待っていた。

相模川の上を踊り子が走る。遠く先に見える小さな海が湘南地域に来たことを実感させてくれる。

小田原駅の手前である国府津をあっちゅうまに通過。

13時01分。ここでいよいよ東海道新幹線も停車する駅・小田原駅に到着。ここでは乗り合わせていた10号車の人たちにも動きが見えた。

外国人観光客のグループが大きなバックパックを背にして降りていく。更にここで乗り込んで来る人達もチラホラ。
小田原駅では箱根登山鉄道に乗り換えれば、温泉地・箱根へアクセスが可能だ。逆に箱根を観光した後に熱海・伊豆方面へ向かおうとする人たちの足として特急踊り子を選択する余地というのは十分にある。ここは需要と供給が合致しているような気がした。
ただ、ここで置き去りにしてきた東海道新幹線の姿がいよいよ見えてくる。特急踊り子が一生懸命に東海道線の線路上を走り続けて1時間1分を要したところを、東海道新幹線は12時27分に出発した後に涼しい顔をしながら小田原に13時05分に到着するのだ。なんて恐ろしい・・・
湯河原駅
景色はコンクリートジャングルから視界全体が海へ変わっていく。

打ち付ける波、

そしてここで根府川を通過。誰もいなかった。

箱根や熱海という国内でも人気上位に位置する温泉地に挟まれる湯河原。東京から速達列車としてやってきた特急踊り子だが、降りる人は少なめ。

外国人観光客がひっきりなしにやってくるこの国だが、ここ湯河原はまだ「バレていない」のかもしれない。
熱海駅
特急踊り子は湯河原を出発した後、長い長いトンネルを突き進んでいく。そしてトンネルを抜き出ると海岸線が目に飛び込み、

気づけば熱海駅のホームに滑り込んでいた。

後ろを追いかけてきていた東海道新幹線の「こだま725号」は13時12分に到着・13分に出発している。
対する特急踊り子はというと到着が13時20分。27分後に出発した東海道新幹線は気づけば8分前に過ぎ去っていた。流石に勝ち切ることはできなかった。
乗っていた10号車内の動きがあるのかなと周囲を見渡していると意外と動きがない。熱海まで向かいたい人の殆どが座席に余裕のある伊豆方面の車両に乗り合わせていたのかもしれない。
さて、ここでいよいよ特急踊り子は列車分割をする。ここ熱海駅では長い時間停車をした。熱海駅から三島駅間はJR東海となるため、ここまで運転を担当してきたJR東日本の乗務員さんから交代をしているのだろう。
では分割時に何かガタリと車両が揺れるのかな?と思っていたが、何もなくそのまま出発。まぁあっけないものだった。
三島駅到着
特急踊り子は熱海駅で共に走ってきた伊豆方面の車両と別れ、単独で熱海駅を発車。

総延長7804メートルという丹那トンネルを力強く進んでいき、JR東日本とJR東海の境界線をも超えていく。
丹那トンネルを抜けきるとJR東海管轄の駅・函南駅を通過。白とオレンジ色が特徴的な駅名標を見ることで「ああ、東海地区に来たぞ」と単純明快なことを改めて思わせてくれる。

三島駅のホームへ進入。ゆっくりとしたスピードで入線する。扉が空いた瞬間にホームに降り立つ。自分以外に数人程度の下車。みんな修善寺に行くようだ。

ここまで連れてきてくれた特急踊り子はJR東海の乗務員さんから直通先の伊豆箱根鉄道の乗務員さんと交代をして発車。
三島駅のホームはJR東海のため、線路を渡って伊豆箱根鉄道線内へ入る必要がある。それもあって、まるでプラレールの車両のように大きくうねらせながら進んでいく。

そして、気づけば車両は大きくカーブをして姿を消した。
見える列車にはラブライブのキャラクター達が彩りを飾っている。あっちのホームこそが伊豆箱根鉄道駿豆線だ。

ここで少し話をJR東海の駅について語らせてほしい。個人的にJR東海の駅というのはどこか質素な感じがして、逆に新鮮に感じる。関東圏の駅というのは良くも悪くもデザインが溢れていて、鉄道だけではない色味がある。
JR東海内ではそういうのがあまり感じ取れない。色も白とオレンジの2色しか施されていない車両ばかりというのもあるのかもしれない。

ちなみにだが、東京駅で11Aの隣が埋まっていたわけだが、ここ熱海駅まで「誰も乗ってこなかった」
これは「えきねっと」のシステム特有のものなのか。それともマルスの仕業なのか・・・
踊り子を選んで良かったのか?
東京駅を12時丁度に出発し、三島駅には13時40分に到着。時間にして1時間40分を要した。今回は新幹線を選ぶと質素なので、という理由で選んだが個人的には満足できた。
都心部の摩天楼、広い太平洋と荒波、そしてJR東海の空気。これらを肌感覚で味わえたのが旅行の内容を濃くしてくれた一因だと思う。
しかし、それらは今現在のタイムパフォーマンス重視な世の中では不必要なものだ。行きたい場所に速く行くことが美徳であり、コスパ抜群なものが求められている。というか、東京から1時間40分もあれば東海道新幹線の「のぞみ」なら名古屋に到着しちゃっているのだ。
今の時代の旅行というのは「旅行先」での内容が重視されているのであって、「移動中」の内容というのは短ければ短いほど良いというような風潮があるような気がする。だからこそリニア新幹線が作られ、寝台列車が減少し格安航空会社が増加。青春18きっぷのようなゆっくりと旅をするような切符が変更・減少し続けている。つまり、世間一般の考えとして冗長性が無い旅行が求められている時代に突入している。
まぁそれも良いけどさ、もう少し見知らぬ物事に興味持ちたい・・・じゃん?という気持ちが自分にはある。いつも見逃しがちな一瞬の出来事を眼の前で確実に捉えて実感したいと。
新幹線でビュンッ!と街を置き去りにするほど、素早く移動するのもまた良いがゆっくりと街を眺めながら、気候や細かな生活環境の違いに触れながら見知らぬ土地を突き進むというのも乙なものじゃないか。
あなたもゆっくり行こうよ
もし時間に余裕があるならば、特急踊り子は都会の景色はもちろんのこと、沿岸部の姿や人々の暮らしを映し出してくれる。ゆっくりと時間を掛けて三島駅まで行ってみては如何だろうか。
しかし、こうは言っているがゴールは三島駅じゃない。ここから更に静岡の中を進んで行かなくてはならない。
特急踊り子が去ったホームの向こうには、東海道線の普通列車・浜松行が。静岡県内ではおなじみの東海道線ロングシート車両。

うううむ・・・ロングシートかぁ・・・
ここまでじっくりと座席に座って優雅にやってきたこともあるからか、ロングシートには乗りたくねぇなぁ・・・と自分自身に嘘を付けなくなっていた。
ちなみにこの列車で浜松まで行ったならば、2時間18分も要する。
2時間!いやいやいやいや・・・ゆっくり行くにも、各駅じゃなくてもう少しスピードが欲しい。あとクロスシートがいいなぁ。
というのがどうやら自分の本音らしい・・・
