日本最北端にもあるんだぜ・・・映画館っというのがよ・・・
目次
稚内駅は意外にも・・・
日本最北端の地である稚内にやってきた。

毛細血管のように日本全国に線路が敷かれていて本気を出せば鉄道だけでどこかへ行けそうなJRはここで打ち止め。

車止めが設置されていて、どう足掻いてもこの先には進めない。なんとも不思議な感覚だ。

稚内駅の改札口はこんな感じ。

東京駅や大阪駅といったビックターミナルとは比べ物にならないほどにシンプルでどこか寂しさを感じる構造だ。
列車が到着しても、15時以降は集札(切符を回収)してくれる駅員さんはいない。

ここ稚内駅の時刻表をここいらで見てみよう。時刻表が必要なのか?というぐらいに列車本数は少なく、

列車が発車したら数時間後・・・というものばかりだ。
そんな列車本数が少ない稚内駅だが、大変失礼な表現になるが意外にも駅の設備はしっかりとしているのだ。
駅に到着するとまず広々としたコンコースが自分を出迎えてくれる。

ここ稚内駅は2011年に稚内市が整備した複合施設「キタカラ(KITAcolor)」の一角をになっている。
キタカラは鉄道の稚内駅を始め、市内の路線バスを担う宗谷バスのターミナル、「道の駅わっかない」、稚内市地域交流センターそしてコンビニのセイコーマートや飲食店などが入居しているのだ。
列車本数が少ない稚内駅になぜこれほどまでに設備が整っているのだろうか。理由として、「郊外化による駅周辺の衰退化」があるという。衰退化が進む稚内の中心部に街と交通の拠点を作って、街の再開発を図ろうということなのだそうだ。なるほどぉ・・・
と思っていると、ここ稚内駅にはもう1つ列車本数に見合わない施設がある。それは映画館があるということだ。
稚内に映画館があるぅ!
稚内駅の改札を出てすぐ上の2階には映画館がある。しかも日本全国に展開する映画チェーン「Tジョイ」が出店しているのだ。その名も「Tジョイ稚内」である。
上映している映画も最新のものばかり。日本映画の歴史を塗り替えている「国宝」も上映されていた。

更にはゴールデンカムイのキャラクター達もいっぱいいた。

私は「Tジョイ稚内」の入口に立った時に「この街にも映画館があるんだ・・・!」と驚いた。
映画館の現状
昨今映画館は都心部に集中している傾向があり、逆に地方の小規模な街には映画館がなく、視聴機会が限られている現状がある。
千葉日報の記事によれば、
千葉県内全54市町村のうち、映画館がある地域は約3割-。映画館の所在地を調べると38市町村が空白地域で、文化格差ともいえる状況が浮かび上がる。なかには映画館に行くために、上映時間以上の移動時間が必要な地域もある。
人がいないと成立しない、利益を得られない映画館は人がいない場所に出店したところで得られる利益なんてたかが知れている。なので、どんどんと地方から映画館が無くなっているのだ。しかもそれが関東でも関係ないと来ている。
さて、ここで自分語りをさせていただきたい。私が生まれ育った秋田県大館市では人口が10万人程度の地方都市であったが、映画館が1つも無かった。

最新の映画館を見るためには秋田市か県境を超えて、青森県弘前市のワーナー・マイカル・シネマズ(現在のイオンシネマ)に行くしか方法がなかったのだ。
いや厳密に言えば映画館はあったが消滅したのだ。市内の中心部に単館映画館があったが、それも小学生低学年の頃に廃止。それ以降、街には「御成座」という映画館が復活するまで映画鑑賞をする方法は非常に限られていた。
では稚内市の人口は自分が生まれ育った街よりも多いのか?というとそうではない。現在の人口は約3万人なんだという。
Wikipediaの情報になってしまうが、1980年代までは市内に2つの映画館があった。しかし、どちらも営業終了。長年映画館が存在しない状態が続いた。
その後、キタカラの開発に伴い第三セクター企業「最北シネマ株式会社」を設立し、東映が出資する映画館「Tジョイ」と共同で2010年6月12日に「Tジョイ稚内」が開館したという経緯がある。
キタカラの目指す拠点づくりとして映画館があるというのはとても良いことじゃないかなと思うのである。
ということでズートピア2を見る
映画好きとして街に映画館があるということはとても素晴らしいことだと思う。
子供の頃に映画館で見たくても見れなかった映画は数多ある。なぜ自分の街には映画館が無いのだろう・・・と悔しさがあった自分を思うと羨ましさもあるし、こういう施設が長らく存在してほしい!という思いもある。
更にはここTジョイ稚内は「日本最北端の映画館」でもある。
映画館で映画を見るのが好きな自分にとって見逃せないねぇ!ということで、今回はズートピア2を鑑賞したい。
チケットを買う
Tジョイ稚内という名前なのでTジョイのシステムに組み込まれている。わけではない。
Tジョイ系列の映画館では「KINEZO」というインターネット予約サービスが利用できることになっている。これを使えば、わざわざ券売機やカウンターに並ばなくてもいい。
ただ、Tジョイ稚内ではそのシステムの対象外となっている。理由としては経営しているのが「最北シネマ」であり、Tジョイのサービス面と違いがあるから。だそうだ。
なのでチケットをスタッフさんに直接発行してもらうことになる。

いやぁ、久々に人と相対してチケットを発券してもらったなぁ・・・となぜか感慨深くなった。
今回は12月17日20時45分に上映開始となる「ズートピア2」を発券してもらった。ちなみにレイトショーになるので割引料金が適用された。お値段は1400円也。

細かいかもしれないが、チケット発券時にクレジットカードが利用できた。ただ、その際に「タッチ決済は使えないので・・・」とスタッフさんから教えて頂いた。
ポップコーンとドリンクを買う
映画館といったらポップコーンである。ポップコーンが無ければ映画鑑賞の魅力は半減すると言っても過言ではない。

Tジョイ稚内のポップコーンはどんなものかしら。ということで値段表を見てみる。

ポップコーンの塩味とドリンクMサイズで730円、キャラメルだと830円になる。
映画館で映画を見る機会が多いとなんとなくわかるところがあるが、映画館でポップコーンを買うとなれば800円〜1000円程度かなぁ・・・という値段設定が多いので、Tジョイ稚内もまた例外無く。という感じ。
気になったのはたいやきが売っているということだ。たいやき見ながら映画・・・確かにやったことないな・・・と思ったりした。
スクリーンへ
平日の水曜日。更には周辺は大寒波の影響で風が轟々と飛んでいて、雪も容赦なく吹きさらしてくるという悪天候だった。
なので、もしかしたら1人貸し切りかなぁ・・・と思っていたが、20時30分頃に土木関係のお仕事をしているのだろうか男性が奥さんらしき女性を連れてやってきた。
そして、そのまま3番のスクリーンへ吸い込まれていった。
へぇ・・・こんな時間だとこういう人も見に来るのね・・・と勉強になった。
さてスクリーン内はこんな感じ。

Tジョイ稚内では座席が自由席。シネマコンプレックスの映画館では指定席が主流だが、ここTジョイ稚内では開場と同時に好きな場所に座ることが出来る。
なので今回はスクリーン中央の座席に陣取らせてもらった。
座席は頭部分までカバーしてくれているタイプで、手すりにはドリンクホルダーもある。

ちなみにポップコーンを購入した際には、あの・・・ポップコーンを置けるケースというかホルダー的な?やつも用意されている。
上映開始・・・直前
上映開始。自分と男女2人だけだなぁ、と思っていると4人ぐらいのグループが入ってきた。
よく見れば周辺にお住まいの家族のようで、かなり高齢の夫婦と40代ぐらいの女性二人が入ってきた。
「良かったねぇ!」「ギリギリだったねぇ!」と言ってなぜか自分の席の後ろに座った。周辺はガラガラもガラガラだというのに。
そしてそこからズートピア2が始まった。
ここでふと思った。自分の生活で「あっ、映画見に行こう!」と思い立って行動できるようになったのは秋田を出た後だったなぁということだ。
自分が幼少期の頃というのは、映画を観に行くという行為はある種の小旅行に近いものだった。
親の運転してくれる車に乗って、県境を超えて、そして2時間近くスクリーンに張り付くように見る。
しかし、この行為は様々なお金が掛かってしまう。チケット代、ポップコーン代、ガソリン代そして食事代。だからこそ、映画を見るという行為を忌避してしまい、映画人口というのは減っていく。特に地方から。
ただ、それは都心部だと考えは異なる。人との待ち合わせ時間で観よう、気になる作品が丁度休みの日にやっているから観に行こう、なんか暇だから観に行こう。
それぐらいの感覚で十分なのだ。そしてそれをここ稚内でも具現化できているのだから素晴らしい。映画というのは堅っ苦しくみるものではない。好きな時に、好きなように観られれば良いのだから。
ズートピア2のレビューは
さて、この流れでズートピア2のレビューを少しばかりしたい。
ズートピアの「1」は観ていたが、前作はなんと2016年だというのだから驚きだ。
しかし、1を観ていなくても何となくでもキャラクターがどんな性格なのかスッと理解できるようになっていたと思う。またストーリーは明確ながらもどこかミステリー的な展開が散らばっていて見応えはある。
ここ最近のディズニー作品は見る機会が無く、久々に鑑賞した作品だったが、やはりピクサー作品はレベルが高いなぁと思うところがある。
まぁというのが今回の感想である。
えっ?なんか短くねぇかって?いや、レビューって頭を使うんですぜ・・・?今回はこれぐらいで勘弁していただきたい。
最北端の街で映画の良さを感じる
自分は確かに映画を見るという行為は大好きだ。しかし、これがまさか旅行とスーパーフュージョンするとは思ってもいなかった。

映画の内容もまた面白かったので良し。でも不思議なものだ。東京で公開されている映画も稚内で公開されている映画も同じ。更にはアメリカで制作された映画が、日本最北端の街でも観られているとはディズニーも思うまい。
もし稚内までやってきたなら映画館も選択肢に含んでみるのも良いだろう。映画館が放つ、映画の良さがわかるかもしれない。

