ドムドムハンバーガーは全国に29店舗。
「お、多いの?」と少しばかり戸惑いを感じてしまいそうな店舗数ながらも、「なら、全国制覇できんじゃね?」と恐ろしくも愚直且つ捻りもヘッタクレもない行動力から始めたドムドムハンバーガー・完全制覇への道。
前回は千葉県習志野市郊外にある「マルエツ東習志野店」を訪れ、これで7店舗目を制覇。
さぁ、今回は8店舗目。なのだが、これまで訪れてきた店舗とは場所の雰囲気も訪れやすさが全く異なり、はっきり言うならば人を選んでしまうような、そんな行きづらい場所に今回訪れるドムドムハンバーガーは存在する。
ということで、場所は千葉県流山市にある「野田運河プラザ館店」へ向かった。
店舗名だけを見れば、普通のドムドムハンバーガーに思える。しかし、その所在地は宗教団体・霊波之光の敷地内にあるのだ。
霊波之光ってなんだべね?
今回訪れる「野田運河プラザ館店」は千葉県流山市にある宗教団体・霊波之光の本部内に出店している。そう、宗教団体である。なんとも抵抗感が出てきてしまう宗教という文字。拒否感を感じる前に、まずはどんな団体なのか知る必要があるだろう。
なので、霊波之光についてチェックしていこう。
霊波之光は千葉県流山市に本部を置く新興宗教団体であり、1954年に創始者である波瀬善雄氏が創設。波瀬善雄氏は御守護神様と称され、神様の分身であるとされているそうだ。現在は波瀬敬仁氏が3代目となっている。
教団の目的は「人類救済と世界平和の実現」であり、平和な世界を目指すことを目的としている。特定の宗派に属さないことが特徴とされており、信者が亡くなった際には特定の形式に囚われることもなく、各々で執り行われることになっているそうだ。
例年7月2日には 御守護神様の聖誕祭「奉御聖誕祭」が開催され、全国各地から信者がやってくる。
なぜ、宗教団体の施設内にあるのか?
宗教というと、どうも過激な思想・行動をする人というイメージが拭いきれない。ただ、霊波之光は特定の宗派には囚われずまた外部からの礼拝を受け入れるというオープンな姿勢を見せているようだ。
とはいえど、なぜそんな宗教団体・霊波之光の施設内にドムドムハンバーガーが存在するのだろうか。
これまで訪れてきたドムドムハンバーガーは、元々はダイエーだったところがイオンになりそのまま出店を継続。であるとか、イオンの飲食店の一部として出店。更にはスーパーマーケット・マルエツの飲食店として出店といった形が殆どだった。
また、これから訪れるであろう店舗の中には遊園地・動物園内に出店していたりと、ドムドムハンバーガーは様々な出店形態をとっている。
ただ、全国チェーン展開をしている飲食店が宗教団体の施設内に出店するというのは稀である。
Google大先生に「霊波之光」と打ち込めば、次いで「ドムドム」が表示され、更には「なぜ」という文字が連なっていく。みんな、興味があるようだ。

さて、それについて霊波之光のドムドムハンバーガーを訪れた記事を公開しているWebサイト・Jタウンネットが霊波之光の広報にインタビューをしている。
「正確な年数はわかりませんが、ドムドムハンバーガーさんは大分前から営業されています。特に深い意味があるわけではなく、こちらからお願いをしたら来てくれたんです」(担当者=以下同)
Jタウンネット・「宗教施設の地下」にあるドムドムハンバーガーに行ってみた なぜこんな場所に?広報に聞くと…より引用
ということだそうだ。つまりは霊波之光の広報の通りならば、ドムドムハンバーガーのフットワークが軽すぎた。ということになる。
霊波之光の公式サイトに「よくあるご質問」というページが有り、その中にもドムドムについて記述がある。

今回、「野田運河プラザ館店」は霊波之光の施設内ということなのであれば信者の人以外は利用できないのか?というとそうではないそうだ。
霊波之光の信者の人以外でも利用できるし、敷地内・施設内に入ったからといって強制的に入信させられることはない。らしい。

それに入場料は無料であると公式サイトでも明言している。

ということで行ってみよう
今回の目的地である「野田運河プラザ館店」は前述の通り千葉県流山市にある。

最寄り駅は東武アーバンパークライン(東武野田線)の運河駅。柏駅から各駅停車で約13分、急行だと約10分程度で到着する。
訪れた日はなんと隣駅の江戸川台駅の構内で人身事故が発生していた。ホーム内はこれから柏方面へ行きたい人たちがゾンビの群れのように駅員さんに状況を聞いている様子を伺うことができた。

そんな混雑著しい運河駅の改札付近にこんなのがあった。

霊波之光の広告である。ちなみに、最寄り駅の運河駅だけでなく、柏駅といった主要駅にも霊波之光の広告が掲示されている。
改札を出ると、案内にも近隣にある東京理科大学と並んで「霊波之光」という文字がある。地域に存在するのが最早当たり前の宗教団体ということの裏返しだ。

運河駅の東口を降りて、線路沿いに歩いていく。途中には改札前にあった案内と同様に東京理科大学と並んで霊波之光が掲示されているので、迷うことはまぁないだろう。

駅名ともなった利根運河が登場。その上には橋が掛かっており、霊波之光が寄贈した「ふれあい橋」を超えていく。

消火栓の看板の下には地元商店や病院が広告を出していたりするが、ここでは霊波之光の案内が。

東京理科大学の敷地に沿って歩いていくと歩道が出てくる。その歩道にも霊波之光の案内があり、

その先にはデカデカとした看板と矢印で「霊波之光」と書かれたものが。そう。この矢印の先には霊波之光の本部が見えている。

霊波之光の敷地内へ
さて、ここで1つお断りをしたい。
霊波之光の敷地内へ入る際に注意書きがあり、「施設内の撮影は禁止」となっていた。更には「撮影機材はしまうように」という内容の注意書きもあり、ここから先は非常に画像が少なくなる点をご承知おきたい。
ちなみに、なぜだかわからないが入口付近には前述の注意書きに加えて、位置情報データを利用するゲーム「ポケモンGO」を名指しで禁止する看板が掲示されていた。
ポケモンGOだけ禁止というのも不思議なのだが、ドラクエウォークやモンハンナウなども禁止だろうから、ポケモンGOなどで訪れる場合は十分注意していただきたい。
訪れたのは5月14日水曜日。入口に立ってみると、自分の横をスルスルッと何人もの人が中へ入っていく。ド平日ながらも敷地内へ入っていく人が多いのがとても印象に残った。
入口へ入ると、白装束を身にまとった女性のグループがほうきやちりとりを持って掃除していた。大学周辺では様々な色の服を見てきたが、ここに来て色が一色。自分は異空間のように見えて少し気圧された。
敷地内を進むにつれて、白装束を着ている人が多く見かけることに。もちろん、中には私服姿の人たちもいたが、大半が白装束。自分は紺色の服を着て訪れたので、どうも自分だけが敷地内で浮いて見えてしょうがない。
正直なことを明かすと、やはり宗教団体の施設内に訪れるというのはどうしても抵抗感を感じていた。ネガティブイメージというのが拭いきれず、外側からはどんな施設でどんなことをしているのかさっぱりである。ただ、そんな思いとは異なり一歩踏み入れると、まぁ普通の神社・寺と変わらない雰囲気であることに呆気なさを感じた。
ただ、同じ雰囲気とはいえど異なるのが、すれ違う人から何度か「こんにちは」と挨拶をされることだった。霊波之光では挨拶を重んじているそうで、何気ない場面でも挨拶をすることが良いとされているそうだ。自分も言われて「どうも〜」と会釈をするが、自然と「こんちはー」と言葉で返すようになった。
なんだか慣れてきたなと思っていると、大型モニターが姿を表した。映像には先日行われた集会の映像が流れていた。映像には信者の人が壇上に上がり演説的なのをしていたり、これから行われる参拝についてのアナウンスも流されていた。このモニターを横目で見ていると、やっぱり異空間だなぁと思わずにはいられなかった。
RHKプラザへ
ドムドムハンバーガーを食べにやってきたわけだが、どこにあるのか。
霊波之光の敷地内にあるビル「RHKプラザ」内にドムドムハンバーガーは出店している。
Googleストリートビューでご覧いただくと分かる通り、運河駅周辺が住宅街となっている中で空へ突き抜けようと言わんばかりに伸びるビルが。これがRHKプラザである。
さて、RHKプラザの中へ近づくと食堂の案内があった。案内に合わせて進んでいくと、地下へ進む階段が出てきた。この階段が想像以上に長く、場所柄もあり「大丈夫か?」「なんかレーザー出てくんじゃね??」「警報音とか鳴らされるんじゃね???」と思わずにはいられなかった。
階段を降りきった先には透明なガラスで出来た出入り口が。中を覗き込むと白い長机が敷き詰められていて、お店が4つ並んでいる。ここがRHKプラザの食堂だ。遠くから見ればスーパーやショッピングモール、デパートのフードコートにしか見えない。
並んでいるお店は左側からコンビニ、弁当類を発売する売店、ラーメン屋と来て最後にドムぞうのマークでおなじみの看板が見えた。
ちなみに、この食堂にはファミリーマートが出店している。
買う
白い長机が敷き詰められている食堂の中へ。白装束を身にまとった多くの人が食事をしている。紺色の服を来た自分がその合間を縫うように歩いていき、ドムドムハンバーガーを目指す。
食堂とされる中にはモニターが壁掛けされていて、外に設置されていたモニターと同様の映像が流されていた。どこのモニターにもワイドショーの姿はなかった。
また、そのモニター近くには「撮影禁止」「指定場所以外での食事禁止」といった注意書きが多いのがとても印象的だった。マナーというか他人に迷惑を掛けるなよ、というメッセージとして受け止めた。
ドムドムハンバーガーの前に到着。ここでレジへ向かう。
宗教団体の施設内という味が濃すぎるシチュエーションではあるが、これまで訪れてきたドムドムと何の変哲も無い、通常通りのドムドムだ。
「いらっしゃいませ!」と力強い声で店員さんが声を掛ける。自分はその声に吸い込まれるようにレジの前に立った。
他のドムドムとの差を探る
今回の支払い方法は、現金。レジ周りを確認したところ、レジ横でよく見かける電子決済端末が無く、SuicaやPASMOといった交通系ICカードはもしかしたら受け付けていないかもしれない。更にクレジットカードに関してはアメリカン・エキスプレスやJCBという表記はあるものの、VisaやMastercardといった表記がなかったため使用できない可能性がある。
またドムドムハンバーガーではドコモのポイントサービス「dポイント」が使用できるのだが、野田運河プラザ館店では「dポイント」についての表記が無かったため使用できない可能性が高い。
野田運河プラザ館店の営業時間は10時から16時、ラストオーダーはイートイン(食堂内)だと15時、テイクアウトだと15時30分までとなっている。全国各地にあるドムドムの中でもトップレベルで早仕舞いする店舗となっている。
店員さんが手際よく商品を準備している時、少しばかりワガママをお伝えした。
ドムドムハンバーガーを訪れたからには、お店の写真というのを撮影したい気持ちがある。なので、店員さんに「お店の前だけ撮影したいのですが、よろしいでしょうか」とお伝えした。
店員さんは自分の申し出に驚きを見せつつ、「ちょっと確認します」と言ってバックヤードへ。少しして、「テーブルの方を撮らなければ大丈夫です」と承諾してくださった。
ということで、撮影したのがこちら。別に慌てる必要もなかったのに、変な角度で撮影してしまった。

THEドムドムという出で立ち。瞬殺だった「春菊バーガー」も発売していた。
また加えて、ドムドムハンバーガー 野田運河プラザ館店のメニュー表はこちら。

キッズセットや一部のサイドメニュー(バターコーン)が発売されていないようで、営業時間が短いこともあり差別化が図られているようだ。
突然の申し出に真摯に対応していただいた店員さんにはご迷惑をおかけしました。本当にありがとうございました。
食べる
今回注文したのは、期間限定メニューの「カツ丼バーガー」だ。

何度も見てきた呼び出しベル。ここでも見ることが出来た。

呼び出しベルは5分後に鳴った。そして受け取ったポテトとバーガー。おなじみの白いかご。これも何も変わりない。

ただ、バーガーにはシールが貼られている。

バーガーだっ!っていうのにカツ丼というイミフなシールである。
ハンバーガーを包む紙を開けると、一気に鼻腔へ匂いが入り込んだ。眼の前にはバーガーがあるというのに、瞬間的にこれまで食べてきた「カツ丼」の映像が脳内に走馬灯のように映し出された。

画像を見る限り、チキンバーガー系統のものしか想像できない。ただ、実際に持ってみてほしい。ハンバーガーを握っているのに、米ととんかつと卵とだしの効いた汁が想像される。意味がわからない体験である。
ではでは、実際にいただく。
アチィっ!
サクサクのロースカツがアチアチなのだ。ドムドム特有の揚げたて、熱々アタックを食らってしまった。そして、その後に続くのが和風だしの効いた卵。
な、なんじゃこりゃ・・・
ハンバーガーなのに、米が欲しくなる。じゃあ、代わりにポテトでも食うか。
合うっ!
塩気とめっちゃマッチする。本当に不思議なバーガーである。また食べ続けていくと和風だしががとんかつに染み込み始める。まさに丼。これぞ丼である。
いや、バーガーなんだけどね。
8店舗目終了
というわけで、『ドムドムハンバーガー・全国完全制覇への道』の8店舗目「野田運河プラザ館店」のご紹介だった。
自分が座った座席の近くに20代ぐらいの男性2人が座った。その2人はスポーティーな格好で、ドムドムのバーガーを食べていた。また聞こえてきた会話的に大学のことだったので、近隣の東京理科大学の生徒さんがドムドムにやってくるという流れが出来上がっているようだ。
また、食べ終わったら後は施設を出るだけという時。最後の最後まで勧誘とかあるかもなあ、と警戒していたがそのまま何事も無くスーっと出ることが出来た。更に敷地外にも出ることが出来た。
宗教団体の施設というとどうしても胡散臭く、勧誘が激しいイメージがあったが色々とひっくり返された。過剰に恐れることなく店舗に訪れてみては如何だろうか。
ただ、人によっては場所が場所なのでなかなか踏み出せないと思う。そこは自分と相談の上で訪れてほしい。
ドムドムハンバーガー 全国完全制覇への道!
8店舗目・ 野田運河プラザ館店を制覇!
残すは21店舗!
つづく!!!!
(関東はあともう少しで制覇なんだ・・・!)