サッカーの最高峰リーグである「プレミアリーグ」を制覇したリヴァプールが日本にやってきた!
そして迎え撃つは横浜のトリコロール・横浜Fマリノス。この1戦を観に行って、色々と楽しかっただよ!という記事であります!
目次
熱きオファーがあった
日本サッカーリーグ・Jリーグが主催する親善試合、Jリーグワールドチャレンジが今年も開催されることに。

今年の対戦カードは日本の横浜F・マリノス、そしてイングランド・プレミアリーグの2024-2025シーズンを制覇したリヴァプールとなった。
自分はJリーグを毎節見ている(気がする)し、海外サッカーもたま~に見たりする。なのでリヴァプールがやってくるぞ!という情報を見聞きしたら「おぉすげぇ!」と思ったりもした。しかし、他の人と比べると「絶対に観てぇ!」という思いがあるわけではなかった。テレビで見れればそれで良いかなぁ、という程度。
しかし、発表された当日に自分が勤める会社で以前同じ部署にいた先輩からLINEが届いた。「観に行きませんか?」という内容だ。
その先輩はゴリゴリもゴリゴリのリヴァプールファン、リヴァプールサポーターだ。ユニフォームは毎シーズン買っていて、マフラータオルも所有している。
特に印象深い思い出が、2018−2019年シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝だ。この試合をイギリス風パブ・HUBでド深夜の中、一緒に観戦したこともある。
リヴァプールが優勝すると「うぉおしゃああああああ!」とテーブルを揺らすほどに叫んでいた姿が忘れられない。
先輩には「絶対に観に行きたい・・・!」という思いは確実にあるだろう。
なので、その思いを感じ取り「一緒に行きましょう!自分がチケットを買いますよ!」とチケット担当を請け負った。
チケットは余裕。ではなかったのだ!
対戦カードが発表され、チケット抽選が行われることに。そして、自分が参加できる「dポイントクラブ会員限定先行抽選販売」へ応募することになった。

当時の思いは以下の通りである。
「チケットの抽選というけど、大半の人は当選するでしょ〜余裕だな!」
自信があった。理由としては過去の経験からだ。
2019年に開催された楽天主催の「バルセロナvsチェルシー」の試合ではチケットの高さのあまり売れ残りが発生。自分と先輩とで観に行った際には埼玉スタジアムの2階席で合計7万円という巨額の値段設定だった。


また2023年に開催された「マンチェスター・シティvsバイエルン・ミュンヘン」の試合でも抽選ですんなりと確保することができた。
これらの経験があったので、抽選で確保することは容易であろう。しかも、チケット代はお高めである。ゴール裏の2階席で8000円。そこからどんどんとお金は積み上がっていく。

いくら人気チームといえど、そんなにポンポンと売れていくとは思えん。更に開催場所は日本でもトップクラスの収容人数という「日産スタジアム」だ。何万人収容すると思ってんだ、約6万人だぞ!落ちることはまぁないであろう!というところだ。
さて、今回はバックサイドSC南2階を選んでみた。すると結果は以下の通りだ。

ビビったね。
うぉっい!と職場で叫びそうになった。想像以上に応募があったのだろう。またドコモが関与する抽選。もしかしたらドコモユーザー且つ高いプランを契約している人が優先されたのかもしれない。憶測だけど。
いやぁ、都内にいるとドコモは繋がらないので楽天モバイルにメイン回線を移したのが仇となったか・・・
ごめんよ!NTT!ドコモ!
チケットは一般発売で確保することとなった。
一般発売
チケットの一般発売というのはいつの時代も嫌である。1つの選択ミスがチケットの確保を遠のかせるあの感じ。正直苦手だ。ただ、これを乗り越えなくては。
6月11日、時刻は18時。この時間からJリーグチケット上で発売される。

カチッとパソコン・スマートフォンの時刻表示が18時に切り替わり、自分もそれを見て各端末のブラウザを更新する。
するとどうだ。どれもかしこも「アクセス集中」という理由で表示されない。
なんやて!
と思わず叫びたくなる気持ちを抑えつつ、更新し続ける。なんとかパソコンでチケット選択の表示へ推移させることが出来た。
ただカートに入れて、決済。というタイミングで「アクセス集中」のため元に戻される。するとチケット選択の画面は先程まで◯の表示だった席が、一気に×の表示に。
血の気が引いた。Jリーグチケットはそんな思いも露知らず「アクセス集中」というページを見せつけてくる。
けぇえぇぇぇ!
とヒステリック山姥みたいな声が喉元まで出かかってくる中、他の発売箇所・チケットぴあを当たってみることに。
不思議なものでチケットぴあの方がすんなりとアクセスすることが出来ていく。そして結果として、
Jリーグチケットで悪戦苦闘した数分とは違い、チケットぴあに切り替え1分で購入することが出来た。
もし、ご覧のあなたが2026年にJリーグチケットで購入する予定があるとするならば、並行して発売するチケットサイトも確実にチェックしておくのをおすすめしたい。
どうやらJリーグチケットはアクセス集中という状況ではなかなか購入することが難しくなるという話もある。というか、Jリーグ公式のチケットサイトより他のサイトの方がアクセス・購入しやすいってどういう要件だ!と思うが、ここはグッと堪らえようではないか。
今回購入したのは2階席のメインアッパー南後方だ。ちなみに前方になると更に7000円高くなる。なんでこんなに高いのだろうね・・・?
当日
7月30日・水曜日。当日はカムチャッカ半島で発生した地震による津波警報が全国各地で発令されていた。
その影響を受け、JR東海道線や京急線はモロに影響を受け運休状態。ただ、日産スタジアムの最寄り駅は警報の影響もなく、駅前に赤色のユニフォームを纏った人でごった返していた。

日産スタジアムに到着すると赤い軍団は更に増加。所々で見かける青色のユニフォーム・マリノスサポーターの姿が少なく、ホームチームはどっちなんだい?状態に陥っていた。
グッズ売り場
日産スタジアムの西ゲート近くでグッズ売り場があるという。行ってみることに。

西ゲートのほぼ真下付近にグッズ売り場があり、案内の通りに進んでいく。営業時間は12時から22時30分頃までと結構長い。新横浜駅から連なっていた人の流れが自然とグッズ売り場へ向いているような気がした。そして、グッズ売り場近くに到着すると、

画像に写る人の列の先。この先にグッズ売り場がある。

凄い混みよう。
ただ、並ばないとグッズは手に入らない。しょうがねぇ、並びますかね!と思っていると、このグッズ売り場に入るためには「入店整理券」が必要らしく、LINE上で整理券を取得する必要があった。それじゃあ取りますか、と思ってみると全ての時間で整理券の配布は終了。つまりキックオフを迎えるまでグッズ売り場には入れないということになってしまった。
まぁ、自分たちが情報収集を怠ったということにはなるのだけども、もう少し案内があっても良かったかなぁ・・・と負け惜しみ的に思うのであった。
「試合開始後は整理券なくても入れまーす!」
と叫んでいたスタッフさんが忘れられない。試合見ないでグッズ見るやつなんておらん!とツッコミたくなる思いを胸に、入場を待つ。
16時30分入場
16時30分になると入場がスタート。時間かかるかなぁ・・・と思っていたが、あっという間に入場できてしまった。
日産スタジアムで開催されるJリーグの試合では手荷物検査は行われていないそう。
海外からやってくるビッククラブ相手の試合でも手荷物検査をしないというのは、その、まぁやった方が良いんじゃないかなぁ・・・と思うが、まぁ素人はそう思うのであった。
そして座席へ到着。日産スタジアムの上部から見下ろすのは初めてだ。最大収容人数は7万2千人。はぁぇ〜でけぇ〜と思いつつ、ピッチを見つめる。

とにかく待つ
ビッククラブであるリヴァプールの選手を見ようとお客さんたちはゲート近くに陣取っている。

ただ結果として、選手達は画像の左にある階段から登場した。なんとも可哀想な結末であった。
スタジアム内をウロチョロする。会場内は真っ赤である。

もちろん陣取った場所がリヴァプールサイドであることを考慮すれば当然なのだが、これほどまでにヨーロッパの1クラブを応援する人がいるとは。驚嘆の思いである。
選手を乗せたバスが到着したことがアナウンスされる。先にマリノスの選手達が到着。遥か向こうにいるマリノスサポーターは声を上げるが、スタジアム全体を包むには弱い。
そしてリヴァプールの選手達が到着すると万感の拍手。


サラー選手やファン・ダイク選手が映ればスタジアムの中に歓声が轟く。自分も知っている選手が映って「おおぉ本物だぁ!」と思うのだけども、マリノスサポーターが陣取るゴール裏を見ると、どこか居心地が良くなさそうだ。折角のホームゲームであるマリノスが淋しい状況に追い込まれているのには同情を禁じえない。
リヴァプールの選手がチラホラとピッチに出てくると、「うぉおぉぉぉお」と雄たけびというか地面でも割れるのか?というぐらいの歓声。

そして気づけば周辺は真っ赤。キックオフの時間が迫っている。

ウォーミングアップ
キックオフ予定時刻の40分前。選手のウォーミングアップがスタート。

まず両チームのGKが登場。これまた万感の拍手。とはいっても、どちらかといえばリヴァプールの選手に向けて。
マリノスの選手が更に出てきた。ゴール裏で陣取るマリノスサポーターに挨拶をする。たかが親善試合されど親善試合。相手はプレミアリーグの覇者。今日、番狂わせをしてほしいという思いが籠もった拍手が轟く。

そこから数分。今度はリヴァプールの選手が登場。

今度は空が割れるんじゃねぇか?という歓声と拍手。有名選手への拍手以上に日本代表の遠藤選手が出てくるとボルテージは更に吹き上がる。自分も思わず練習を見つめる。
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キックオフ
試合前には7月上旬に交通事故で亡くなられたディオゴ・ジョタ選手と弟のアンドレ・シウバさんへの追悼が行われた。


選手が入場。たかが親善試合、されど親善試合。様々な思いがこのピッチ上で交錯する。


試合が始まるとマリノスの青があまりにも小さくなるほどにスタジアム全体が「赤」一色に染まりかけていた。
その中でもマリノスは果敢に攻めていく。今シーズンのJリーグでは下位に沈み、降格圏脱出が何とか目指せる範囲だ。ただ今回は雰囲気がどこか違った。これまでの試合で見られたぎこちないビルドアップが、今日は何だか調子よく組み立てられていく。
そしてファーストシュートはマリノス。これにどこか「マリノス攻めるなぁ」と驚くリヴァプールサポーターの空気に自分はどこかニヤついてしまう。
海外サッカーを見慣れた人はどこかJリーグのチームを甘く見ている節がある。実際、周辺に座っていた人も「マリノスは沈んでるからねぇ」「Jリーグだから」と失笑していた。自分はその言葉を聞き取ると、Jリーグだって面白いんだぜ・・・と思いつつも、言い返すことは出来ず。そんな心内でいたのだ。
ただスカッとした。マリノスが怖気付くこともなく前へ前へ進んでくれて、Jリーグを見ている自分からすればどこか頼もしく思えた。
それに試合は後半に入ればマリノスが先制。ピッチの向こう側で見えた植中選手の押し込み。
リヴァプールサポーターが一気に冷水を浴びたかのように静まった瞬間。ニヤケが更に増大する。
オホホホ・・・とニヤケながら横目で先輩を見れば、気難しい顔をしている。これがフットボールの醍醐味。強いものが弱いものに飲み込まれそうな瞬間はいつだって美食より上回る。
それでもリヴァプールはリヴァプール。1点を取られたならば取り返すのみ。というように、試合の展開は気づけばリヴァプールが3点。1点目をヴィルツ選手が呆気なく入れたと思えば、アレヨアレヨと2点目。ボールがギュンッと曲がったと思えば、気づけばニョニ選手の足元へ。
ボールとスパイクに磁石でも付いているんじゃね?と思う瞬間だった。
そして3点目。16歳のリオ ングモハ選手が決める。右足を振った!と思えば、ゴールネットは揺れていた。
赤いユニフォームに見を包んだサポーター達は「やっぱリヴァプールは強いよね」と笑顔になる。
リヴァプールのゴールを3回も見れたことは嬉しかったが、マリノスの時間が前半後半通じてあったことが何より良かったと思う。ただの親善試合で終わらず、後半戦へ突入するマリノスにとって大きなシーンを見つけ出せたはず。
試合が終わった後
マリノスvsリヴァプールの一戦はあっという間に終了。

終了したが、リヴァプールの選手は戻らない。過去に観戦した海外クラブの試合では終わると即座に帰っていくイメージがあったが、この日は違う。

リヴァプールの選手達が走り込みをしている。ひょえぇ・・・世界で戦うには追い込みも追い込みをする必要があるのか・・・
また遠藤選手は最後の最後まで走り込みをしていた。ピッチの端から端まで。もう良いんじゃないですか?と思っても足が止まらない。

2階席から世界へ挑む難しさを垣間見えたような気がする。
なんか現地に行きたい・・・気もする
試合が終わるとどこか足元が浮ついているような。そんな気分だ。ずっと青々しいピッチを眺めていたからか、身体の節々が痛い。試合にのめり込んでいたことをここで深く実感する。
この試合ではチケット代に2万5千円掛かっている。2階席でだ。更にもっといい席でとなれば3万、4万と重なっていく。
なんか下手にチケット代を支払うよりも、そのお金を更に磨き上げ、10万20万とかにした方が現地で熱い闘いを見られるのではないのかなぁ。と考えたりもする。
1年間ビッククラブが日本に来ることを願うか。1年間現地へ向かうことを夢見て貯金するか。
はてさてどっちが良いんだろうか・・・?と思いつつ、新横浜駅の方へ足を運ぶ水曜日の夜だった。

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