今日はずっと雨雲が東京の上空に居座っている。それでも自分は腹が減ってしまって、このどんよりとした空気が広がる空間で飯を求めている。今日の口はハンバーガーの気分だ。
となれば世界で1番有名なあのお店か?いやもっと捻りが欲しい…
・・・そういえば東京のど真ん中に気になるハンバーガーがあったな。そこで食らいついてみたい。
ハンバーガーの気分でも決めきれない
映画を見終わった。池袋でお高い座席にお高い料金を支払ったら簡単に数千円も飛んでいった。
まぁそれでもいい。とても良い映画を観るために良い環境で観るために支払ったのだから。いや、でも高いな…とは思ってしまったのは否めない。
映画が終わった時刻は18時。東京の中心はすでに帰宅ラッシュ。人がわんさかと池袋駅の構内を本降りの雨の中でも関係なしに目指していく。
自分もその中の1人だったが、腹の奥底がどこかポッカリと空いたような感じがした。ついさっきまでポップコーンを食べたというのに食欲というのは恐ろしいものです。
ゆったりとした足取りの中、途中でゼッテリアを見かけた。元々はロッテリアだったがすき家などでお馴染みのゼンショーが買収したことで名前が全てゼッテリアに変わってしまった。
そういえばゼッテリアを夜に食べたことがないなぁと思って一瞬足を止めかかったが、わざわざ池袋に来てまでゼッテリアか・・・と思った。
ハンバーガーという選択肢はいいなと思いつつ、しかしいつでも食えるしなぁと決めあぐねる。
どうすればいいか決めきれず、その時間はあまりにも短すぎた。また信号が青になった瞬間に人の流れに乗り込んだ。
気づけば池袋駅の構内にいた。左右から、下手したら上下からも人が飛んでくるような人混み。
食事をしないで自宅に帰るというのも一手なのかもしれないが、東京まで来て何も食べないのはなぁ…
ハンバーガーという気分になったけど、まさかあの「M」のマークでお馴染みのチェーン店で食すと東京で食べる意味がなぁ・・・
でも今からネットを通して美味しそうなお店を探すのも・・・と思っているとふと思った。
そういえば「シェイクシャック」・・・あんじゃん
シェイクシャック!シェイクシャック!
シェイクシャック。Shake Shack.
ニューヨーク生まれニューヨーク育ちという日本人にとってみれば、もう文字からハイカロリーな所からやってきたハンバーガーショップだ。
Wikipediaによればマディソンスクエアパークの屋台が発祥だというらしい。
さてこのシェイクシャックは過去に2度食べたことがある。1度目は明治神宮外苑のイチョウ並木を家族で見に行った際のことだ。
その際に「シェイクシャックというおしゃれなお店があるらしい」と家族が行きたがった。
ハンバーガーのためにわざわざ行くという感覚が当時はまだ持っていなかったので、「ハンバーガー以外にも美味いものはあるだろうに」と思ったりした。実際に行ってみるともう列が伸びていて、店内には空席がほぼない状態。
そんな中で始めてシェイクシャックの王道・シャックバーガーを食べた。
これが、まぁ美味かったのだ。
で、2回目。友人と今度は有楽町へ行く機会があった。その際にシェイクシャックを自分が強く勧めた。彼はあまり乗り気ではなかったと思うが有楽町駅を出てすぐの所にあるシェイクシャックへ。
2度目のシェイクシャックはとても美味かった。が、友人は「バーガーキングでいいよね」と冷静に発した。
シェイクシャックは他のチェーン展開されているハンバーガーよりもお高めである。ハンバーガー単品でも500円以上もする高級バーガーである。美味いものは美味い。ただ、値段に着目すると・・・どうしても「じゃあ他のお店でいいよね」というツッコミが成立してしまう。
言われて「そうっすねぇ・・・」と言い返せなかった。それからシェイクシャックは行かなくなってしまったのだ。
でも、シェイクシャック。
美味いんだよなぁ。
と思い出した。他のチェーン店と異なり、バンズはどこかしっとりとしていて、パティは肉感が強い。更にはポテトはギザギザのクリンクルカットでカリカリッ。うん、意外と美味かったんだよなぁ・・・
すると口の中がシェイクシャックを求めた。自分は人の流れが完全にJRの改札へ向かっている最中、トビウオのように流れから飛び出して有楽町線の改札へ向かった。
本降りの有楽町と
今回向かったシェイクシャックは東京駅から歩いてでも行けるぐらいに近い、東京国際フォーラムにある。
有楽町線の有楽町駅の改札を出ると、スーツを着た人たちの方はしっとりと濡れていたりしていた。その人達を観ながら国際フォーラムの近くへ。そして出てきたシェイクシャック。

雨粒が空から強く降りしきっていて、地面はすっかり濡れきってしまったが、シェイクシャックの照明を強く弾き返しているのがとても幻想的に見えた。
お店の近くに行くとレギュラーメニューよりも時間帯も時間帯だからか、アルコール飲料のメニューが置かれていた。店内を少し見遣れば、確かに体内へアルコールが入っているような人がチラホラ。

ビール・シャックマイスターエールの容量が「ml」ではないなぁと気づく。18ozという表記、mlに直す「532.324ml」になる。お値段は970円、税込みだと1067円だ。うん、高いね。
ワインもグラスだけど1000円近く。やはり高級志向であることには変わりない。
シェイクシャックは店内のセルフオーダー端末を操作して購入する。最初に呼び出しベルに付いているQRコードを読み取ってそこから商品を選ぶという流れだ。
そして今回の呼び出しベルはこれ。意外とここは普通なんだよなぁと思ったりする。

店舗の中で食べるのも良いけど、外にあるテラス席に陣取ることにした。雨を聴きながら食すのも一興よねぇ。
なんて思ったのだが、まだ4月。外の雨によってもたらされる風が頬を冷やし、少々後悔する。
食す
今回注文した商品はこちら。美味そうである。

シャックバーガーのシングルにフライ・レギュラーサイズである。ちなみに飲み物はコーラ。
これまでいろいろなハンバーガーを食べてきたが、シェイクシャックのハンバーガーはまず前述の通りバンズから違う。
ほんのりと甘く、もちっとした食感がどうも癖になる。中にポテト粉を混ぜているらしい。またバターで焼いていることもあって、どこかウェット感があるがそれがまた食欲を増す匂いとなっていて、本当に食べるのを止めるが惜しいほどだ。

トマトやレタスといったのも、シャキシャキとしていて美味い。パティとバンズにちょうど良く酸味をもたらしてくれる。
パティはアンガスビーフ100%らしい。世界三大品種の一つとされる肉で、見た目はギシッとしているが噛むと脂がじわっと出てくる。更にホロホロと食感もまた食べごたえがある。
ポテトもハンバーガーを取り扱う店舗ではストレートカットやシューストリングカットが主流の中でクリンクルカット。

カリカリッとしていて、またまだらに塩が掛かっているのもなんか良い。正直なところ、好きなポテトランキングでは結構上位に来る。ただ、如何せん高い。
今回購入した商品達の合計金額は以下の通り。

美味しいには代償が付く。ということだ。
こんなところで高いハンバーガーを食べる大人になってさ
テラス席に座ってムシャムシャとシャックバーガーを貪る。寒風が自分を貫かんと強くぶつかって来る。思わず顔を背けて、店内の方を見る。
場所柄、東京駅に近い場所。店内では外国からやってきたのであろう人たちで一杯だった。その中でどこか注目した人が居た。店内の出入り口近くで黒人の男性が自分と同様にシャックバーガーを食べていた。
その人はピシッと張りのあるスーツを着ていて、背筋もピンと伸びて。とてもスマートに見えた。近くの会社で働いているのだろうか、と想像すると同時に、そんな人と一緒の空間で自分はお高いバーガーを食べているんだなぁと冷静に思う。
美味いより自分が年齢を重ねて、数年前まで経験したことがなかった、しようとも思わなかったことを平気にするようになった。
食べ終わり席を発つ。ダストボックスにゴミを入れて、トボトボと有楽町駅に背を向けて、細かい雨粒を感じながら東京駅を目指す。
本当に少し前まで、こんな所でご飯を食べるのも億劫だったんだがなぁ・・・と思いつつ、乗りたい電車を気にする。時間というのは自分を成長させてくれているのか、はたまた麻痺させていくのか。どっちなんだろう。
なんてことをシェイクシャックを通して思ってしまった。


